CLOCK TOWER3 プレイ記録(6)

--お花畑でラストグッバイ--

14 2002年・バロウズ城(2)
断頭台哀歌・後編

ぶーん、ぶーん。

相変わらず嫌な断頭台のギロチン振り子運動が盛んな中、乗り込んだアリッサ。そこでアリッサは先ず、襲い来る妹と対決します。どうやら二人一度には掛かってこないよう。これまでの変態が悉く、アリッサの逆切れによって屠られて来たことを全く糧としていない姿に何だかなあの思いを抱くのですが、しかし戦闘で必ず一度は敗北してきた身、引き締めてかかりましょう。ということで先ずは、変態妹を叩くっ。覚悟しろ、シザーウーマン――って、シザー、ウーマン? ちょい待ち、じゃあ兄はもしかして、そんな動揺を隠せぬまま戦闘に入ってしまったせいか……。

――――。

―――。

――。

―。

ひいっ、いきなり殺られそう(泣

いや、だってこの変態妹・シザーウーマンったら、今までのように照準を自動で合わせてくれないんだもの。それにワープするし変な旋風起こすし、素早いし。第二段階篠原ともえの名に偽りなしです(誰もそんな名前を付けたりはしていない

しかし、ヘリウムガス変態(斧男)にまでいいようにやられて、篠原ともえにまでやられては立つ瀬もありません。こうなればちくちくと、一撃ずつ加えて『ちょきちょきー』何とか頑張れば『きゃはははははははは』いけるのではないか『ちょっきーっ!』

ええい、うざったいわ。

アリッサの怒り爆発です。怒りが募るにつれ、合わせるのが難しかった照準も慣れるに従い簡単になり、シザーウーマンを追い詰めていきます。しかし、こちらのライフもあと一撃喰らえばというくらいの逼迫状態。

次の一撃を決めた方が勝てる!!

それを悟ったアリッサ、しっかりとシザーウーマンをひきつけ――。

とどめの一撃です。

するとシザーウーマンはのた打ち回り始めます。今まで何処かで高みの見物をしていた兄が突然慌てだしますが、時既に遅し。妹・シザーウーマンは桜吹雪と散ってしまいます――って、何で桜吹雪?

しかし、アリッサに対処する時間はありません。ウーマンの残した鋏でデニスの戒めを解き、助けようとするのですが、妹をヤられて怒り心頭の兄は容赦なく切りつけて来ます。妹に続けて、次は兄との戦いを余儀なくされます。しかし、もう変態の片割れは倒した、彼らの恐怖はとうに過ぎ去った。

あの時、私はそう思っていました。

しかし、最大のショックは兄との戦闘のシーンの初端においてやってきました。ちょんまげ頭の偽及川光博に冠された名前は――『シザーマン』です。

シザーマン――。

彼、シザーマンかあ――。

シザーマンなのかあ――。

――――。

―――。

――。

―。

ええっ、シザーマンっ!!??

ちょっと待って下さい。シザーマンって言えばあれでしょう? フェノミナでせむしでびっこで覆面変態の巨大鋏男である筈でしょう? あの、残酷な癖に妙に間抜けなあの姿こそ『シザーマン』である筈でしょう? なのに彼は。

ちょんまげ和装のっ、

真性変態っ。

モデルはおそらく、

及川光博っ!

――――――――。

―――――――。

――――――。

―――――。

――――。

―――。

――。

―。

なんてことを――。

カプコンはある意味で『クロックタワー』を完全に殺してしまいました。その怒りを弓矢に込めて、タイプ及川光博・シザーマンを完膚なきまで屠る。屠るったら、屠るんです(錯乱

戦闘に入るとシザーマンはひたすらアリッサを追いかけてきて、斬りつけまくります。辛うじてかわすものの、このままでは追いつかれてしまう。戦々恐々とした時、いきなり偽及川光博が『お見せしよう!』と掛け声をかけ、鋏を妙な格好に構えます。何か凄くヤな予感。

そして充填が終わったと同時に。

烈風拳が、飛んできました。

な、貴様ギース・ハワード様の必殺技を何処で? SNK vs CAPCOMの時、技を掠め取ったのか? と思うくらいのパチもんを惜しげもなく放ってきます、スバラシイデスネ(遠い目

しかし、そうやっている時のミッチーったら隙丸出しです。えっ、こんな奴を撃って良いのと思いましたが、できるのだから仕方がない。罠というスリルな展開を期待しつつ、縛りつけ攻撃を放ってみると――。

あっさり呻き声をあげて縛り付けられちゃいました。

弱っ!

こいつ無茶苦茶、弱っ!

かなり拍子抜けするのですが、事実なのだからしょうがない。縛り付けて縛り付けて縛りぬいたところで例によってアリッサが矢を天に向けました。

必殺技モード発動です

魔法陣が変態・偽及川光博の元に降り注ぎ、シザーマンは倒れ付します。しかし、まがりなりにも幹部変態、一撃では倒れません。

ならば二度続けて――必殺技の構えを取った兄はなおも隙丸出しで、アリッサは簡単に縛り付けることができました。

弱っ!

こいつ、弱っ!

本当に、弱っ!!

しかし、弱いからといって滾るルーダーの血は衰えません。更なる縛り付けによってシザーマンを絡み付けると、アリッサが再び矢を天に向けました。

必殺技モード再発動です

二度もの一撃には流石に耐え切れず、シザーマンは黒い霧を噴き出します。しかし腐っても変態、完全には滅んでいません。

アリッサアリッサアリッサアリッサアリッサアリッサアリッサアリッサアリッサアリッサアアアアアッッッッ!!!!!!

ただ愛する少女の名を叫びながら、同時に憎しみにも身を焦がしているのです、兄は。しかしアリッサはそんなの無視です。捉われの王子様だったデニスを鋏で解き逃がそうとしますが、最後の一本を残したところでシザーマンが復活してしまいますた。

アーリッサーッッ!!

鋏が一閃し、二閃し、三閃し。徐々に追い詰められていくアリッサ。と、そこでデニスたんが不穏な行動を開始しました。アリッサの落とした妹の鋏で縄を解くと、ギロチンに向かっていきます。オイ、ちょとそれはまずいんじゃと思うのですが、デニスは気にも止めません。おりしもアリッサがシザーマンに追い詰められたその瞬間、デニスは迷いもなくギロチンを解放します。

『アリッサ、避けろおっ!』

デニスの声に交わすアリッサ、御しきれずギロチンに貫かれる兄。その一撃に兄はその命を桜として散らしてしまいます。だから何で桜吹雪なんだよっ! と突っ込みたい気分再来なのですが、しかしシザーズ兄妹はアリッサに安息を与えてくれません。幽霊化してギロチンをブランコ代わりにキャハキャハ、アハハハと笑うだけ笑い飛ばすと、まるで満足して成仏するかの如く、薄闇に消えていきました。

くっ、なんか全然勝った気がしない。

それはアリッサもデニスも同じようですが、ホラーの法則に逆らってまで生き残ったデニスたんの精神が崩壊してげらげら笑い出したので、アリッサは露骨に嫌な顔をしてしまいますた。

と、そこに。

勿論、別の男と二人っきりだなんてシチュエイションをおじいちゃんが許すわけありません。二人を大ホールに引き戻し、嬉々とした表情で語り始めます。

「とうとう魔の者の配下を全て倒したようだね、アリッサ」

ということはこいつの配下、悉く変態か(泣

というツッコミは誰もしないようです。変態ロリコソ『闇の紳士=おじいちゃん=バロウズ公爵』は、蝦蟇っぽい声で更に演説を続けます。

「でもまだ私が残っている。ママを助けたければクロックタワーの最上階まで来るが良い」

本当は直ぐにでも抱きしめたいだろうに、敢えてアリッサに茨の道を歩ませるおじいちゃんはだからこそ、アリッサたんのことを本当に愛しているのです。私はその愛を感じました(お

ロリコソおじいたんが去って行くと、アリッサはますます血気盛んになりました。

「わたし、行かなきゃ」急ぐアリッサ。

「でも、あいつは一体何者なんだよ」デニスは当然の疑問を口にしますが……。

「あれは私のおじいちゃんなのよっ!!」あっさりと突き放すよう答えるアリッサ。更にデニスはごねるのですが、アリッサは彼を一喝してしまいます。

「でも、私はルーダーなのよっ!!」

そして、決定的な一言を口にします。

「それじゃっ」

そしてデニスに背を向けるアリッサ――って、命の恩人をたった一言で切捨てですかいΣ(―◇―)

しかし、アリッサは分かっていたのです。この先待ち受ける変態が、これまでのものと比べることもできない強敵であることに。彼女はとうとう螺旋階段を登り、最上階への道を目指し始めるのでした。

15 2002年・バロウズ城(3)
さらば、変態融合おじいちゃん

時計塔だけあって、アリッサは歯車の隙間やどう考えても設計間違ってるだろう? みたいな梯子を登り最上階に向かいます。普通のおにゃのこならば怖いのでしょうが、しかしもうアリッサは恐怖の限界を超えていました。それに彼女には使命があるのです。ママを、助けなければならないのです。如何に変態と化したおじいちゃんと、その化身でご先祖様である変態公爵が相手だとしても。アリッサは行かなければならないのです。そして――割とあっけなく屋上に辿り着けましたが。

勿論、そこにいたのは『闇の紳士』です。

しかも本性がバれたのか、おじいちゃんまんまの姿でアリッサの前に現われますた。

「おお、アリッサ――よく来たね」

くっ、このおじいちゃんはまだ怒り心身な孫娘に愛があるかのような語り口をっ! 勿論、もうアリッサはおじいちゃんっ娘を止めています。今や彼女の関心はママだけなのです。

しかし、それがいけませんでした。ママに向く気持ちさえ今のおじいちゃんには受け付けません。たちまちバロウズ公爵=戦闘モードに変形し、アリッサを恫喝にかかります。何とか抵抗しにかかるのですが、しかし敵は妄想の権化と成した二人の漢の融合体。赤子のように捻られた挙句、彼らはその欲望を容赦なくアリッサに向けました。いきなり台座が競り上がってきたかと思うと、アリッサの衣服をシー・スルゥなスケスケドレスに変えてしまいます。その首を持ち、苦しむアリッサの表情を楽しむ公爵(+おじいちゃん)の所業は、カプコンの美徳すらも打ち破ってしまいます。

かつて私は言いました。パンツ、見せない、これがカプコンのお家芸だと。しかし、ドレス姿のアリッサの首を捻りあげているその瞬間、とうとう見えてしまいました。

白いものが。

しかも、割とモロに。

恐るべし、バロウズ公爵。彼女はアリッサの纏っていたタブーを容赦なく破壊してしまったのです。その上で台座にアリッサを緊縛し、もう準備OK。いつでもぴんちという感じです。

おじいちゃんは、心臓を抉り出すナイフを構えていかにもハアハアしています。

こいつに勝つ術はないのか――苦しむアリッサはそこで、驚くべきものを目にしてしまいます。石化させられたママンです。アリッサの驚きを尻目に、公爵は怒りを滲ませます。

「娘は私を二度裏切った。一度目は、あのような男と結婚したことだ」

うわ、まだ根に持ってたのかっ? しかし、そう思う暇もアリッサには与えられませんでした。

「そして今度も私の邪魔を――だが、それも終わりだ」

公爵は剣を振り上げ――石像になったママに容赦なく振り下ろします。

アリッサママ、粉々です。しかも、同時にその身に纏っていた宝石が階下に転げ落ちていきます。変態を屠るための力を持つ宝石すらも失われ、アリッサたんはこれまでにないほどのピンチに立たされました。慌てるアリッサ、妙な呪文を唱え始めるおじいちゃん、そして何時の間にか集った変態魔の者の配下たちの意識体。儀式が完成したとき彼らは一つとなり、世に災禍を巻くロリコソ変態が一人増えてしまいます。

変態の力が世界を覆おうとしたその時、水面下で一人の男がこそこそと動いていました。あれだけ拒絶されたにも関わらず、アリッサを心配で追いかけてきたデニスたんです。彼はママの既に形見となった宝石を拾い、共に最上階を目指します。

場面は変わり最上階ではとうとう十二時の鐘が鳴り響いてしまいました。アリッサは十五歳になり、そして契約の儀式を行うに最も適した存在になってしまったのです。射たりとばかりにバロウズ公爵は、アリッサに近付いてきます。そして声高らかに宣言です。

「これより契約の儀式を始めるっっ!!」

そしてまたもや、例の妖しい呪文です。変態おじいちゃんと一体になることを心底望んでいる配下の恍惚と共に、儀式は厳かにそして冷たく進んでいきます。そして、声と呪文が留まったその瞬間、公爵は剣を振り上げます。もう駄目か、そう思ったアリッサ。

しかし、これはホラーなのです。ヒロインがぴんちになった時には誰かが助けに来てくれると相場が決まっています。颯爽ととは言えぬものの、現われたデニスがアリッサに宝石を投げるっ。受け取ったアリッサはたちまちルーダーの力を最大限に解放し、緊縛から解き放たれます。

デニスったら、それでよしたら良かったのに、英雄の味を占めたのか今度はバロウズ公爵に向かっていきます。でやああああっ――。

「ええい、じゃまだっ!!」

しかし、公爵は窮極の変態おじいちゃん。哀れデニスは思い切りぶん投げられごろごろと転がり、塔から落ちてしまいました。

――――。

―――。

――。

―。

ゑ? デニスあっさりこの世から退場ですか?(滝汗

この所業に、とうとうアリッサたんブチ切れです。ママと命の恩人を同時に失ったアリッサにあるのは、例えおじいちゃんであろうとも魔の者を倒すという気概のみ。

そして二人は厳しく対峙します。そこにはもう、かつてのおじいちゃんと孫は存在しません。近親相姦と幼女属性を現実にしようと血迷い、ハアハアが代名詞になった変態おじいちゃんと、それを退治するルーダー、その構図のみです。哀しいがこれも宿命です。さあ、愛に狂ったバロウズ公爵を倒し、このハアハアな逃避行に終止符を打て、アリッサっっ!!

――――――――。

―――――――。

――――――。

―――――。

――――。

―――。

――。

―。

無理だよ、こんなの倒せないっ(滝涙+弱音

懲役2280年って何すか、今までの敵の二倍以上の強さってどういうことですかっ? しかも何度挑んでも致命的な隙がありません。変態なら隙がある、この法則すらバロウズ公爵は破ってしまったのです。しかもアリッサを縛り付ける攻撃まで仕掛け、接近してしまうと何やら魂まで吸い取られてしまう有り様。

「かわいいやつだァ(はぁと」

そう言いながらアリッサたんの魂を奪うと一時的に強化変態おじいちゃんモードにトランスしてしまいます。アリッサを縛り付ける攻撃を三方向に放ってくるのです。緊縛、吸収、こいつアリッサを思うままにして吸い尽くすつもりです――くっ、何て卑猥なラスボスだ。

しかし、足掻いても足掻いてもアリッサはおじいちゃんに陵辱されてしまいます。何か闘い方を変えなければならない――そう思ったアリッサは戦法を変えます。兎に角ちくちく、少しずつダメージを与えていって屠るという手段に変更です。

ある程度、力を貯めて矢を放ち、敵が撃って来た攻撃を辛うじてしゃがんで返す。力を貯めて矢を放ち、攻撃をしゃがんでかわす。

放つ→かわす。

放つ→かわす。

放つ→かわす。

放つ→かわす。

放つ→かわす。

そこだーーー→血の海から逃げ出す。

放つ→かわす。

放つ→かわす。

放つ→かわす。

放つ→かわす。

放つ→かわす。

そこだーーー→血の海から逃げ出す。

放つ→かわす。

放つ→かわす。

放つ→かわす。

放つ→かわす。

放つ→かわす。

そこだーーー→血の海から逃げ出す。

放つ→かわす。

放つ→かわす。

放つ→かわす。

放つ→かわす。

放つ→かわす。

そこだーーー→血の海から逃げ出す。

放つ→かわす。

放つ→かわす。

放つ→かわす。

放つ→かわす。

放つ→かわす。

そこだーーー→血の海から逃げ出す。

放つ→かわす。

放つ→かわす。

放つ→かわす。

放つ→かわす。

放つ→かわす。

そこだーーー→血の海から逃げ出す。

放つ→かわす。

放つ→かわす。

放つ→かわす。

放つ→かわす。

放つ→かわす。

そこだーーー→血の海から逃げ出す。

――――――――。

―――――――。

――――――。

―――――。

――――。

―――。

――。

―。

あーもう畜生、ストレスが溜まるっ。

ラスボス戦だというのにひたすらストレスが溜まるっ!

しかし、バロウズ公爵をヤるにはこの手段しかありません。何時かこの鬱憤が晴らされることを願いながら、今はアシュタロスの手下を倒す時の方法さながら、ちくちくちくちく、ひたすらちくちく、小さなダメージを蓄積し、翻弄してバロウズ公爵を追い詰めるのです。

そして、その瞬間が来ました。アリッサたんのちまちま戦法によって2280年もの罪がとうとう裁かれ打ちのめされようとしまいます。

「くらえーーーー」

バロウズ公爵の一撃を交わし、アリッサができうる限りの力を込めて放った矢がとうとう、バロウズ公爵を屈服させたのです。黒い霧を吹き、崩れ落ちる公爵。

しかし、ここで死んではホラーではありません。バロウズ公爵は今まで受けたアリッサの攻撃をまるで彼女の愛だと感じたかの如く、更に凶暴にアリッサを求めてきます。彼は最早、窮極の愛でゲームの法則を超越しています。ダメージは彼の前では全て――。

愛。

なのです。正に最強のラヴ・ソルジャ。今度こそ本当に、公爵とおじいちゃんの愛の前に屈しようかとする、その時でした。アリッサの頭にママの心の声が聞こえたのです。

「わたしの力を使いなさい――――」

それでアリッサにはぴんと来ました。再び戦闘フェイズに入った彼女は真っ先に砕かれた母の石像の元に行きます。そしてその頭を手に取った瞬間。

光と輝き。

一本の巨大な矢となりました。

分かったわ、ママ。アリッサは心の中で呟きます。これであの窮極変態おじいちゃんを殺せるのね。

アリッサはそれを弓に番え、そして宣言します。

「これで、終わりよっ!」

アリッサママの力が込められた、ルーダーの魂がおじいちゃんを射抜きます。古今東西、命の力は最強と相場が決まっています。窮極の愛に侵されたおじいちゃんすら砕き、その魂を破壊します。

最後は強大な断末魔をあげ、バロウズ公爵とおじいちゃん、ディック=ハミルトンは時計塔の奥深くへと墜落していきました。今度こそ、バロウズ公爵は滅んだのです。

やりました。

アリッサたん、窮極の鬼ごっこから解放され、とうとう自由を手にすることに成功したのです。ママンの力を借り、デニスという犠牲を経たものの、とうとう――と、その時です。主を失ったクロックタワーが、いきなり崩れ始めました。これもまたホラーではお約束です。

何とか逃げる場面があるのかと思いきや、舞台はいきなり一面のお花畑で隣にはデニスが倒れています。アリッサとデニスたんはお互いの無事を確かめ、ひっしと抱き合います。

「お母さん、私たちやったわ――」

アリッサの呟きで、ようやくこの陰惨なクロックタワー事件は幕を閉じたのでした。

――――――――。

―――――――。

――――――。

―――――。

――――。

―――。

――。

―。

え、ちょ、ちょっと待って下さい(汗

結局、ママは死んじゃったのですか?

あんなにおじいちゃんっ娘だったのに、言及無し?

そもそもデニスたん、貴方、塔から墜落したんじゃ?

それに何故、一面のお花畑?

――――。

―――。

――。

―。

こ、コレッテモシカシテ、テンゴクノイリグチナノ?

アリッサタント、デニスタンハ、テンゴクデダキアッテイルノ?

オーケイ、落ち着きましょう。

そんな殺生なオチが果たして許されるのでしょうか?

しかし、アリッサたんは塔を脱出していないのです。

そして、死んだ筈のデニスたんがそこにいます。

――――。

―――。

――。

―。

そ――。

そんな終わり方ありかーーーーーーーーーーーーーっ!!

――――。

―――。

――。

―。

ということで私は舌足らずなエンディングにこう付け加えなければならなくなりました。

アリッサとデニスは『天国』で幸せに暮らしました、終わり、と。

――――――――。

―――――――。

――――――。

―――――。

――――。

―――。

――。

―。

CLOCK TOWER3 プレイ記録

 

 

 

 

 

 


身も蓋もない後書き

長らく続けてきた『クロックタワー3 プレイ記録』ですが、とうとうこの第六話をもって終わることができました。もう、何が何やらという雰囲気で、ホラーではなくギャグなのではと勘違いされそうな雰囲気すら漂わせていましたが、この作品はそれでもホラーだということを付け加えておきます。

さて、私はこの作品を非常に斜めなものとして描写しましたが、実際とても斜めです。変態ワンダーランド、あくの強い怪人との追跡劇、おじいちゃんの駄目人間ぷりなど、クロックタワーの続編としてはかなり噴飯者だったのですが、ホラーを冠したネタゲームとしては超一級品です。それを体験できただけでも、私としてはこのゲームをプレイした甲斐がありました。それにバイオ風の演出もあってか、途中までは結構怖いです。斧男のヘリウムキまったような声で、その積み重ねが台無しになり、シザーズ兄妹を以ってギャグゲームへと変貌してしまったわけですが、それもきっとゲームの魅力です。

ただ、もう一度だけ声を大きくして訴えたい。カプコン株式会社様よ、貴方たちは本当に『クロックタワー』への愛を以ってこの作品を開発したのか? 2までの作品と全く違うどころか最早、ギャグになってますぞ。確かにこの作品はゲームを変えた、オーケーそれは認めよう。しかし、変えてはいけない方向に変えてしまったのではないのか? フェノミナな雰囲気むんむんのクロックタワー2が――(泣

まあ、それも今は昔。この日記を書き終えた今、もうクロックタワー3をプレイすることは殆どないでしょう。妹に乞われて再びバロウズ公爵を屠るときだけだと思います。

では、最後にクロックタワー3を総括しましょう。

このゲーム、ネタゲーとしては超一級、ホラーとしては一級半、クロックタワーとしては三級です(--# 続編はシリーズファンの性として期待するが、同スタッフで作ったものは絶対に買わないっ。

結論:このゲームを作ったスタッフ、監督、役者全員、懲役換算年数350年。

結論2:深作監督、遺作にこんなネタゲームを選んだ貴方を心底尊敬します。

[CLOCKTOWER3プレイ記録へ戻る] [トップページへ戻る]