寒く厳しい冬が終わり、春の兆しを見せ始めた幻想郷で目覚めの準備を始めているのは草花や冬眠していた動物だけではない。
幻想郷の機械を解放するために活動する犯罪者たちも新たな活動に目覚め、郷中に向けて宣言を発する。
その内容とは「幻想郷から春を奪う」というものだった。
その後の犯罪予告状によって「花見桜を散らす」というなんともせせこましい計画であることが判明したが、解放派は堂々と予告したにも拘わらず、いつまで経っても姿を現すことはなかった。
幻想郷にやってくるはずの春がいつまで経っても訪れなかったからだ。
四月も末日に差し掛かり、流石におかしいと感じた霊夢は上からの異変認定が未だもたらされないことに痺れを切らし、無断欠勤に咎められることを覚悟で行動を開始する。
春を奪ったのは解放派なのか、それとも全く別の勢力なのか。
いくつも謎が渦巻く中、霊夢の二度目となる異変解決への探索がいま始まる。
《ロング・ノヴェル》で連載中の遠未来幻想冒険譚、シリーズ第二弾。
いきなり第二弾の宣伝に来てしまったぞ、まずは第一弾の情報を知りたいという方は過去の特設サイトで詳しく説明がありますのでそちらを見ていただけるとありがたいです。
簡単に説明しますとロング・ノヴェルのサイトに連載されているシリーズものSSです。サイトのほうでは現在、第三章「幻想の静止する日」の中盤までが連載されております。