2000年の時を駆け抜けて――――
今から千年後の幻想郷で、射命丸文に小さな変化が訪れる。大昔の出来事をこれまでにない鮮明さで思い出すようになったのだ。
一見すると大したことではなさそうな変化はやがて文の生死に関わる重大な事態へ発展していく。早苗は果たして文を救う手段を見つけ出すことができるのか?
早苗と文の絆が改めて問われる表題作、文が大江山で暮らし始めてから人間の襲撃により山を追われるまでを語った「大江山の新米天狗」ほか、六編からなる物語により射命丸文の過去と未来、二千年の時を駆け抜ける一つの想いが明らかになる。