マイミクの方の日記よりその事実を知り愕然とし、公式ブログの一文を見て重く溜息をつきました。来月には『裸者と裸者』『愚者と愚者』の文庫化があり、また来秋には完結編となる『覇者と覇者』が上梓されるはずでした。過去形を使うのは甚だ遺憾でありますが、最早そう綴らざるを得ないのです。
あの傑作シリーズが未完のまま終わるとは、本当に残念でなりません。59と言えば物語を書くものからすればまだまだ十分現役で、だから一年くらいは待ったとしてもどうってことはないと、全く楽観視していただけに、ショックも一入です。
よく考えれば、健康管理が難しく精神的重圧も大きいであろう作家という職業につかれている方の命が、平均的な寿命を通過することは難しいのだと、容易に想像がついて然るべきだったのですが。しかし今月頭までは普通に日記を綴っておられましたし、その健在振りを疑うところは何もなかったはずなのです。
まあ一ファンがどれほど筆を重ねても、当人や当事者の想いには全く叶うはずもなし、万感ありはすれど、今は逝去された故人のことを深く悼むよりほか、ないのでしょう。
打海文三氏がご逝去されたそうです
