頒布日時 | 2007年12月31日 |
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スペース | 西地区2ホール け-36b |
題名 | 『蜃気楼の街 〜Mirage lullaby〜』 |
内容 | 東方風神録の後半ボスメインSS |
書いている人 | 仮面の男 |
表紙 | 藤津明 |
サイズ/ページ数 | A6(文庫サイズ)/212ページ |
頒布価格 | 800円 |
前々回はコピー本、前回は申し込み忘れによる不参加と、だからオフセット形式での本による参加は割と久しぶりになるような気がします。一年半ぶりともなると色々勘所を忘れてしまうものであり、それゆえ、締め切り関係で表紙絵を描いてくださった藤津さんを中心に、あらゆる面で迷惑をおかけしてしまいました。その節は本当に申し訳ありませんでした。
さて、今回の新刊ですが昨年の夏の毒人形本に続いて、東方Project関連のSS本となります。もう少し具体的に述べると上の内容にもある通り、風神録の後半ボス――文と早苗と神奈子の三人を主眼に置いた、二本の中篇による連作となっております。
一つ目のお話は『早苗が幻想郷に行くことになるまで』の話。だから上の絵の早苗は今風の夏服を着ているのでした。もっとも神様だけど高校生なんです! みたいな明るい話なわけは当然なく、小野不由美の『魔性の子』にも似て、この世界のずれと自らの転変に悩む少女の話となっています。そういう意味では原作のからっとした空気は薄いかもしれません。児童文学系ファンタジーの雰囲気とか、寧ろそっち方面の流れになると思います。
二つ目のお話は『文が中間管理職っぽく四苦八苦』する話です。四苦八苦といっても天狗のそれですから飄々としたものなのですが。上司や新しくやってきた神様の巫女に相次いで個人的な悩みを打ち明けられ、天狗っぽく揺らいだりはっちゃけたりする文の姿を楽しく鑑賞する内容です。人間ではない何か、みたいなものを感じていただけると幸いです。
その説明ではいまいちイメージが沸かないなという人のために、ちょっとした文章サンプルも用意してみましたので、ご覧になってみてください。概ねそのような真面目さと不真面目さの同居する雰囲気で、本編のほうも進行して行きます。