相変わらずふらふらとサイト巡りをしていた仮面の男さんなのですが、ふと『パノラマデリュージョン』が今月で最終回であったことを知りました。主に画風が人を選ぶのですが、GS美神にも似たシリアスとコメディのノリが上手く同居した心霊もので、最近お気に入りの漫画の一つなのでした。
へえ、じゃあ次巻で終わりなのかあと感慨深く思っていたら『二十面相の娘がアニメ化されるからそちらに専念するのかな』みたいなことが書かれていて、仮面の男さんは正直、とても驚きました。マジか!
で、調べたらすぐに『二十面相の娘 公式サイト』が見つかったので、実にマジであることが分かりました。
二十面相の娘というのは、そこはかとなく偽史の匂い漂う戦後を舞台にして、二十面相の娘『チコ』の活躍を描く漫画作品で、最後少し尻窄んだ感はあるのですが、謎と冒険と活劇に満ちた佳作。これも独特の作風と、情報量を最低限に絞ったどこかもやもやとした話の筋立てゆえ、他人には勧めてこなかったのですが、興味を持ったならば背中を押すくらいならしても良いかなあというくらいには、お気に入りの作品なのです。
しかしアニメ化ということはこれが全巻、平積みで本屋に並ぶということですよね……ぼくらの以上にその光景が想像できない。時には新刊であってすら平積みにされていないことがあるくらいのマイナな作品だったのに。
私の知り合いで二十面相の娘を読んでいたり、褒めていたりしていたりする人は誰もいなかったのですよ! 辛うじて零光年ダイアリーの中の人が同氏の他作品――菫画報だっけ?――を褒めていたくらいで。少しでも作者の名が売れたり、評価されてくれれば、これ幸いと言わざるを得ないなあ。
スタッフやキャストなどをざっと眺めている感じでは、平野か……というくらしか分からないんですけど、雰囲気は良さそうなので期待して待つことにします。その過程で過去作品の復刊などが成ればなお嬉しいのですが。
コメント
実は読んでいます、二十面相の娘。
と言いますか、昭和中期っぽい雰囲気や、妙にイケメンの二十面相をはじめとするキャラクターたちに凄く惹かれたんですが、どうにもパンチ力不足で、というかあまりに淡々と進みすぎたので、一気に読むにはきついな、と3巻で断念して1年ほど経過した感じです。
実際、人間タンクの話は、あの二十面相シリーズっぽい、古くてインチキくさい、でも魅力に溢れた雰囲気が凄く出ていたので、気になる漫画ではありました。これを気に、完結しているようなので最後まで読んでみようと思います。
でも、地味な方が安心する漫画な気はします、二十面相の娘。
人間タンクの話は私も好きでした。
作者は故意にやっているんでしょうけど、基本的には全編に渡って無茶な胡散臭さの漂う漫画ですので、そういうのが好きならば中盤以降も追って良いのじゃないかと思います。
そして個人的に、平野は主人公じゃなく、寧ろあのツンデレお嬢様のほうだよなと思う次第です。