上手く伝えられないですね

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一ヶ月ほど前に読み終えた、デニス・ルヘイン『運命の日』の感想をようやくあげることができたのだけれど、あの作品の中から読み取った半分も記せてないような気がする。残酷で、しかし優しさに満ちて。何かを守ろうとする行動が、しかしとんでもなくくそったれで。平穏の暮らしの下には数え切れないほどの死骸が埋まっていて。相反するものがひしめき合い、安易な否定を許さないから。

断言して何かを語れない、語ろうとするだけで難しい。傑作だということだけは、胸を張って言えるのですけれど。ルヘインは本作を始めとして本当に外れがなく、特に『愛しきものは全て去りゆく』と『ミスティックリバー』が出色の出来なのですが、日本ではあまり受け入れられていない作家のような気がします。

『運命の日』については、色々と意見をたたかわせてみたくもあるのですが、結局のところ夢で終わりそうな気がします。同じ意図を抱いている『わたしを離さないで』も散々、色々なところで読め読めと薦めてきたにも関わらず、知り合いは誰も興味を示してくれないしなあ。プレゼン力が低いのか、優先度が低いのか。こいつの勧めるのは別にどうでも良いとか思われているのかなあ。だとしたら少しだけ辛いですねえ。

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