シネコン席を前予約して、公開日に勇んで観に行きました。
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時かけはリピートした初めての映画で、要するにそれくらい好きな作品だったので期待していたのですが。面白かったけれど、引っかかる部分も随分ありました。
もう少し具体的に言うと、映像の魅せはとても凄いのだけれど、付随する物語が始終(特に前半)ぐだぐだしていた気がします。ああ、こういうものを見せたいんだなってのが過剰に透けて見えるくらい、見せ場はきちっと作ってあって見応え十分なんですけど。大家族を最たるテーマにしてるのに、人の気持ちの流れがどこかちぐはぐだった。
例えばある場面で、主人公は全然楽しそうじゃなかったのに、いきなり『楽しかった』とほぼ真逆の感情を吐露していたり、あと後半の無駄に氷を運ぶあいつとか。あそこがないと、ラストの一大決戦が発生しないんですけど、そういう見せたいシーンのために、相当強引に、人間機微を継ぎ接ぎしてるところが散見されて、そこが気になって話にのめり込むのがとても難しかったです。好きなテーマをとても魅力的に描いてはいるんですけど、だからこそちぐはぐが余計に目についたのかもしれません。
ただこの辺は私の個人的な好みの問題でもありそうなので、映画を観た人に色々と訊いてみたいところではあります。