小説 『生まれ来る子供たちのために』[浦賀和宏/講談社ノベルス] 4061826190 ファウストで書いてた作品がどうかは知らないけれど、私にとっては浦賀初シリーズ完結作品なので、割と襟を質して読んだのですが、妄想と暴走の果てに八木の辿り着いた境地が、悲惨極まりなく酷くて、けどどうしようもなく綺麗で、この... 2008.11.18 小説感想
小説 『ぼくが愛したゴウスト』[打海文三/中公文庫] 412205060X 先月の末、作者の未完にして遺作となる『覇者と覇者』が発売されたわけですが、ふと『裸者』『愚者』を除けば数作しか触れていないことに今更ながら気付いたので、丁度良い具合に文庫落ちした本著を手にとってみました。 あらすじを見... 2008.11.05 小説感想
小説 『ノーライフキング』[いとうせいこう/河出文庫] 4309409180 伝説の作品ということで以前から興味があり、勧める声も(実際に勧められたのはワールズエンドガーデンなのだけれど)あったので、さらりと読める薄さだったので、手に取ってみたのでした。 都市伝説が口コミネットワークとパソコンを... 2008.10.07 小説感想
小説 『天の光はすべて星』[フレドリック・ブラウン/ハヤカワ文庫] 4150116792 再読になるので、内容如何については省略。 前回読んだときは直向きな努力が手折られる痛切な話として読めたのですが、不思議なことに今回はそこまで悲痛なものを感じなかったのでした。自らが星をゆくことのできない悲しさは今回も読... 2008.10.01 小説感想
小説 『運命の日』[デニス・ルヘイン/早川書房] 4152089482 4152089490 これまでのミステリ、ハードボイルド色が強い作品群と違い、本作は1910年代後半のボストンを、低賃金と低保証にあえぐ警察官の実情を縦軸に、米国の奥底に燻る人種差別を横軸に描いた歴史小説となっています... 2008.10.01 小説感想